fromis_9、3年ぶりのアルバム『Glow ME』

プロミスナイン

先日、PRODUCE 101の投票操作の記事を書いた。その中で『アイドル学校』の話も扱っている。順位操作233回、不当脱落10人、投票1位のイ・ヘインが「イメージに合わない」という理由で落とされた。

その『アイドル学校』から出てきたグループがfromis_9(プロミスナイン)だ。

当ブログ、まさかの初登場。気が付けば9人のメンバーも5人になり、事務所も移籍してるではないか。移籍後、2作品目の2ndアルバム『Glow ME』が出たので紹介しておこうと思う。お察しのとおりPRODUCE 101の投票操作の記事が遅れてこのタイミングなのだ。

9人組から5人組に

fromis_9は、2017年のオーディション番組『アイドル学校』から生まれた9人組ガールズグループだ。グループ名の「9」は、そのまま9人を表している。

まずチャン・ギュリが2022年に脱退した。俳優業に専念するためで、現在は別の事務所で女優として活動している。

そして2024年12月、イ・セロムノ・ジソンイ・ソヨンの3人が、当時の所属事務所プレディスとの契約満了にともないグループを離れた。キャプテンだったセロムや、センターを務めることの多かったジソンが抜けて体制はごっそり変わった。

残ったのは、ソン・ハヨンパク・ジウォンイ・チェヨンイ・ナギョンペク・ジホンの5人。

この5人が、2025年1月、新しく設立された企画会社「アセンド(ASND)」と専属契約を結んだ。報道によれば、アセンドは彼女たちが「チーム活動を続ける」という選択を全面的に支えるために立ち上げられた会社だという。

3年ぶりの正規アルバム『Glow ME』

そして2026年7月21日、5人は正規アルバム『Glow ME』をリリースした。タイトル曲は「Vitamin ME」。

前の正規アルバムは2023年6月の『Unlock My World』なので、約3年1か月ぶり。グループにとって2枚目のアルバムであり、アセンド移籍後・5人体制になってから初めての正規アルバムでもある。

コンセプトは2026年の「サマークイーン」。「Vitamin ME」 はボサノバのリズミカルなグルーヴに明るいサウンドを乗せた曲で、公式の紹介文には「疲れた日常に活力が必要な瞬間、リスナーの一日を明るく照らす特別なビタミンのようなタイトル曲」とある。

5曲にメンバーが作詞または作曲で参加

  • Screen Time」… ソン・ハヨンが作詞・作曲の両方に参加
  • Teacher」… パク・ジウォンが作詞・作曲の両方に参加
  • Cold Blood」… イ・チェヨンが作詞に参加
  • Day 1」… ペク・ジホンが作詞に参加
  • Wonderland」… イ・ナギョンが作詞に参加

「Screen Time」はミニマルなシンセループとグルーヴィなベースのR&Bポップで、これもなかなか良い。一日中スマホの画面越しに相手を探して連絡を待つ、という現代の恋愛心理を「スクリーンタイム」という言葉で書いている。ジウォンが書いた「Teacher」もアフロビートR&Bで、これも今っぽい。

さらにユニット曲が2曲。

  • Cold Blood」… チェヨン、ナギョン、ジホン
  • Why do I cry?」… ハヨン、ジウォン

チャートアクション

Glow ME』は発売初日に33,000枚超を売り、ハント日間チャートで1位。そこから7日間の初動売上は107,400枚超まで積み上がった。発売7日目に10万枚を突破している。

これがどれくらいの数字なのか、過去の作品と比較してみた。

  • Unlock My World』(2023年・9人体制)… 116,800枚超
  • Supersonic」(2024年)… 90,500枚超
  • From Our 20’s』(2025年・5人体制の1枚目)… 68,500枚超
  • Glow ME』(2026年・5人体制)… 107,400枚超

3作連続で初動が落ち続けていたのだが、今回きれいに反転させた。しかも発売4日目の時点で『From Our 20’s』の初動を抜いており、5人体制になってからのキャリアハイとなった。通算では4度目の初動10万枚超え。

半分の人数になって、事務所も後ろ盾も変わって、それで前より売れている。これは相当なことだと思う。

音源のほうを見ると若干、景色が違う。

Vitamin ME」のMelon TOP 100での最高順位は38位。日間54位、週間60位。ジニーの実時間チャートは76位、日間139位。夏のガールズグループの主力タイトル曲としては、正直、寂しい数字だ。

一方で、同じ曲が써클(Circle)チャートのダウンロード週間チャートで1位を取っている。デジタル週間チャートでも7位。Bugsの実時間チャートでは1位、YouTube Musicの韓国MVデイリーでも1位。

買う人・ダウンロードする人・わざわざ再生しに行く人は、はっきり多いのだが、みんなが受動的に流している場所には届いていない様に感じる。

この乖離が、いまのfromis_9の立ち位置をそのまま表しているのではないか。ファンダムの熱量と購買力は強く、むしろ独立を経て濃くなった。だがお茶の間の耳には、まだ「White Memories」のときほどは乗っていない。

「Vitamin ME」のMVは、公開から4週間で約980万回再生されていて、flover(ファンダム名)の熱量が数字に出た結果となった。

それでも、音楽番組では1位をとっている。

  • 2026年7月29日 『ショーチャンピオン』(カムバック後初の1位)
  • 7月31日 『ミュージックバンク
  • 8月1日 『ショー!音楽中心

通算3冠である。ハヨンが泣いてた。

fromis_9(프로미스나인)プロフィール

  • デビュー … 2018年1月24日 1st EP『To. Heart』
  • 出自 … 2017年のオーディション番組『アイドル学校』
  • 現所属 … アセンド(ASND)※2025年に移籍
  • メンバー … 5人
  • ファンダム名 … flover(フローバー)
  • 愛称 … サマークイーン/ウィンタークイーン/オールセンタービジュグループ

ファンダム名の「flover」は、「fromis_9」と「Clover(クローバー)」を合わせた造語で、「幸せな瞬間を永遠に過ごそう」という約束が込められている。

愛称がやたら多い。清涼感あるサウンドで夏の歌謡界を象徴して「サマークイーン」。2025年末のヒット曲「White Memories」で冬もおさえて「ウィンタークイーン」。おまけにメンバー全員がセンター級のビジュアルということで「オールセンタービジュグループ」。四季と見た目を全部持っていくつもりらしい。

なお、2026年の『Glow ME』で3年連続、通算5年連続の夏カムバックになった。サマークイーンの看板は実績になった。


ソン・ハヨン(Song Ha-young:송하영)——独立チームを率いる、音楽の支柱

ハヨン
ハヨン
  • 本名 … ソン・ハヨン(송하영)
  • 生年月日 … 1997年9月29日
  • 出身 … 韓国・光州
  • ポジション … リーダー(キャプテン)・メインボーカル・メインダンサー
  • 身長 … 163cm
  • 血液型 … A型
  • MBTI … INFP

グループ最年長で、現5人体制のキャプテン。圧倒的な歌唱力とダンスを兼ね備えた実力者で、自ら作詞・作曲も手がけるシンガーソングライターとしての一面もある。『Glow ME』では「Screen Time」の作詞・作曲に参加した。


パク・ジウォン(Park Ji-won:박지원)——元JYP練習生のメインボーカル

ジウォン
ジウォン
  • 本名 … パク・ジウォン(박지원)
  • 生年月日 … 1998年3月20日
  • 出身 … 韓国・釜山
  • ポジション … メインボーカル
  • 身長 … 157cm
  • 血液型 … A型
  • MBTI … ENTJ

ハスキーで力強い歌声と広い音域が特徴。元はJYPの練習生で、TWICEを輩出したサバイバル番組『SIXTEEN』に出演していた経歴を持つ。グループのムードメーカーでもあるらしい。『Glow ME』では「Teacher」の作詞・作曲に参加した。


イ・チェヨン(Lee Chae-young:이채영)——168cmのバラエティエース

チェヨン
チェヨン
  • 本名 … イ・チェヨン(이채영)
  • 生年月日 … 2000年5月14日
  • 出身 … 韓国・慶尚北道 浦項
  • ポジション … サブボーカル・ラッパー・メインダンサー
  • 身長 … 168cm
  • 血液型 … B型
  • MBTI … INFJ

168cmの長身を活かしたダイナミックなダンスが魅力。トーク力に優れ、バラエティ番組でも活躍する「バラエティエース」として知られている。カムバック期間中もKBS『リムジンサービス』ほか複数の番組に出演した。『Glow ME』ではユニット曲「Cold Blood」の作詞に参加。


イ・ナギョン(Lee Na-gyung:이나경)——中国語も操る多才なビジュアル

ナギョン
ナギョン
  • 本名 … イ・ナギョン(이나경)
  • 生年月日 … 2000年6月1日
  • 出身 … 韓国・光州
  • ポジション … サブボーカル・リードダンサー
  • 身長 … 159cm
  • 血液型 … A型
  • MBTI … INTP

非常に整ったビジュアルを持ち、中国留学の経験から中国語も堪能。女優としても活動しており、さらにグループ随一のゲーマーでもあるという、多才な人。『Glow ME』ではアルバムの最後を飾る「Wonderland」の作詞に参加した。


ペク・ジホン(Baek Ji-heon:백지헌)——アイ・スマイルのマンネ

ジホン
ジホン
  • 本名 … ペク・ジホン(백지헌)
  • 生年月日 … 2003年4月17日
  • 出身 … 韓国・全羅南道
  • ポジション … サブボーカル・末っ子(マンネ)
  • 身長 … 166cm
  • 血液型 … B型
  • MBTI … ENFJ

笑うと目がなくなる「アイ・スマイル」で愛される末っ子。幼少期からモデルや子役として活動しており、ステージ上での豊かな表情管理に定評があるという。『Glow ME』では「Day 1」の作詞に参加した。


ディスコグラフィー(リリース順)

2017.11.30

유리구두(Glass Shoes)(プレデビューシングル)

『アイドル学校』終了後、正式デビュー前にリリースされた9人名義の最初の曲

2018.01.24

To. Heart(1st EP)

タイトル曲「To Heart」/ デビュー作

2018.06.05

To. Day(2nd EP)

タイトル曲「DKDK」

2018.10.10

From.9(1stシングルアルバム)

タイトル曲「Love Bomb」

2019.06.04

FUN FACTORY(シングルアルバム)

タイトル曲「FUN!」

2020.09.16

My Little Society(3rd EP)

タイトル曲「Feel Good (Secret Code)」

2021.05.17

9 WAY TICKET(2ndシングルアルバム)

タイトル曲「We Go」

2021.09.01

Talk & Talk(スペシャルシングル)

タイトル曲「Talk & Talk」

2022.01.17

Midnight Guest(4th EP)

タイトル曲「DM」

2022.06.27

from our Memento Box(5th EP)

タイトル曲「Stay This Way」/ 9人体制の初動キャリアハイ

2023.06.05

Unlock My World(1stフルアルバム)

タイトル曲「#menow」/ 初のフルアルバム・初動116,800枚超

2024.08.12

Supersonic(シングルアルバム)

タイトル曲「Supersonic」/ 人気を一段押し上げたヒット曲・初動90,500枚超

2025.06.25

From Our 20’s(6th EP)

タイトル曲「Like You Better」/ 5人体制の1枚目・初動68,500枚超

2025.12.02

하얀 그리움(White Memories)(シングル)

この曲で「ウィンタークイーン」の座も確固に

2026.07.21

Glow ME(2ndフルアルバム)

タイトル曲「Vitamin ME」/ アセンド移籍後・5人体制初のフルアルバム・初動107,400枚超

こうして並べると、初動の折れ線がはっきり見える。『from our Memento Box』でいったん頂点に、そこから3作下がり続け、5人になった直後の『From Our 20’s』で底を打った。そして今回、10万枚のラインまで戻した。

数字の谷を、人数が減ったあとに越えている。これがこのアルバムのいちばん大きな話だと思う。

日本での活動

移籍後の5人は、ワールドツアーと日本デビューで外に出ている。

2025年には、移籍後初のワールドツアー『2025 fromis_9 WORLD TOUR [NOW TOMORROW]』を開催した。同年8月のソウル公演を皮切りに、韓国・アメリカ・アジアなど12都市で計17公演。日本では9月23日にZepp Hanedaで昼夜2公演を行い、2026年2月28日の東京・立川ステージガーデン公演でツアーを締めくくった。5人体制になってから初の単独公演で、代表曲に加えてメンバーそれぞれのソロステージも披露された。

そして2026年4月1日、日本デビュー。JAPAN 1st EP『LIKE YOU BETTER (Japanese ver.)』をユニバーサルシグマからリリース。日本オリジナル楽曲「Sky Runner」も収録されている。この「Sky Runner」の韓国語版が『Glow ME』に入るのではという観測もあったが、結局収録されなかった。

おわりに

Melon 38位という数字だけ見て「落ち目」と書くのは簡単だ。でも同じ月に、この5人はCDを10万枚売り、ダウンロードチャートで1位を取り、音楽番組で3回トロフィーを持って帰っている。

投票を操作された番組から出てきたグループが、9人から5人になり、大手を出て、自分たちの会社で3年ぶりの正規アルバムを出して、前より売った。順位を人の手でいじられた場所から始まって、いま自分たちの数字を自分たちで積んでいるのだ。

各プロフィールの2枚目の画像は当ブログの没ページから。
でもって、やっぱり、「Glass Shoes」が最強と思う。

イジェン・アンニョン

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